猛威を奮った新型コロナウイルスも、3~5月頃に比べると落ち着きを見せており、個人の生活や各業界がコロナ以前の状態に戻ってきています。

 

タクシー業界もその一つですが、アフターコロナ・ウィズコロナの時代に突入していく今、タクシーの利用拡大に向けて、新たな営業スタイルを模索していくべき時期にあります。

 

今回はタクシー業界全体に、タクシードライバー個人に課せられた、「新たなタクシーのあり方」について考えてみましょう。

 

タクシー業界全体に回復の兆し

今回の新型コロナウイルスの影響を受け、タクシー業界全体の営業収入は前年度比3~7割と大きく落ち込んでいます。

 

全国規模で緊急事態宣言が発令され、なおかつ飲食店の営業時間短縮などもあり、タクシーがもっとも稼げる深夜割増時間帯の売上はほぼ絶望的でした。

 

大手タクシー会社の中には、経営状況が悪化したため、従業員を大量に解雇したところもあります。

 

6月からは東京都も非常事態宣言が解除され、徐々に通常営業に戻す会社が多くなっています。

 

ビフォアコロナの状態にまで戻っているとは言い難いですが、タクシー業界全体に回復の兆しが見られます。

 

アフターコロナのタクシーのあり方

今回の新型コロナウイルスの影響により、タクシー会社各社が、ただ手をこまねいていたわけではありません。

 

たとえば、外出を控える消費者に代わって食品や日用品、医療品を自宅まで届ける「買い物代行タクシー」など、新しい生活様式に合わせた、新しい営業スタイルに活路を見出すタクシー会社も出てきています。

 

さらに、混雑する電車やバスは、いわゆる「三密」のリスクが高く、職場や取引先での感染リスクを意識して、過密にならないタクシーの需要も高まっています。

 

これまでのタクシーに対する消費者の認識は、「公共交通機関よりもコストはかかるが、目的地まで快適な時間を過ごせる」でしたが、今後は、「感染リスクを抑えて安全に移動する」という期待がプラスされるでしょう。

 

今後タクシーの利用を拡大するには

コロナ以前より、タクシー業界では配車アプリやサブスクリプション(定額制)の導入により、タクシーの利用拡大を図ってきました。

 

しかし、コロナ以前にあった利便性やコスト面を工夫しただけのサービスでは、今後のアフターコロナ、ウィズコロナの時代を生き抜くことはできないでしょう。

 

感染予防対策を徹底し、電車やバスより感染リスクが低いと積極的にアピールすることは最低限必要な条件です。

 

さらに、女性のお客様や家族連れ、高齢者の方などにも安心してご利用いただけるように、ドライバー個人で運転マナーや接客スキルの向上を図ることも重要となるでしょう。

 

 

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