高齢化が進む日本では、タクシーにも要介護状態にある方をサポートする仕事があります。それが今回の記事で取り上げる「介護保険タクシー」です。

 

介護保険タクシーとはどんなタクシーなのか、また介護保険タクシーの乗務員として働くために必要な資格について解説します。

 

介護保険タクシーとは

 

介護保険タクシーとは、体が不自由な方や要介護状態の方をサポートする目的のタクシーです。乗務員が介護関連の資格を持っているタクシーを「介護保険タクシー」、乗務員が無資格のタクシーを「介護タクシー(福祉タクシー)」と呼んで区別する場合があります。

 

介護保険タクシーでは、車いすやストレッチャーを使用されているお客様をお乗せするため、移動だけでなく運転手がお客様の介助を行います。業務として介助を行う場合は「介護職員初任者研修」以上の資格が必要となります。

 

一方、介護タクシー(福祉タクシー)は、付き添いのご家族などが乗降時のサポートを行なうため、乗務員は必ずしも介護職員初任者研修を必要としません。ただし、安心・信頼を得るためには、資格取得をおすすめします。

 

介護職員初任者研修とは

 

介護職員初任者研修とは、介護が必要な方の「身体介護」をするために必要な資格のひとつです。従来はホームヘルパー資格1級、2級、3級、および介護職員基礎研修という資格がありましたが、制度変更に伴い、ホームヘルパー2級研修相当の資格として介護職員初任者研修が登場しました。

 

受験資格・試験内容

 

受験資格はとくにありません。資格を取得するには、合計130時間・全12カリキュラムの講習を受ける必要があります。

 

さらに、各カリキュラムの修了後には、学習内容の振り返りとして1時間程度の筆記試験が実施されます。筆記試験の合格基準は70点以上となっていますが、万が一、不合格となってもその後の追試で合格点を取得すれば問題ありません。

 

受講の仕方・受講料

 

介護職員初任者研修の資格講座は、福祉教育の専門学校などが開講しています。講座によって「土日開講コース」や「短期集中コース」などがあるため、さまざまなプランの中から自分に合ったものを選ぶことができます。

 

受講料は各研修学校によって異なりますが、研修・試験を含めておおよそ6万円~15万円です。

 

介護職員初任者研修は将来性が高い資格

 

介護職員初任者研修は、個人で介護保険タクシーを開業することを視野に入れている場合にも役立つ資格です。超高齢化社会の日本では、将来性が高い資格であり、キャリアアップにもつながります。

 


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